今回のタイトルを見て、
「え?どういうこと?」と思った方もいるのではないでしょうか。
「うなずきやあいづちは基本じゃないの?」と。
もちろん傾聴の土台となる、とても大切な部分です。
練習をするときもここがスタートなんですね。
だけど傾聴を練習し始めた多くの方は、こんなふうに言います。
「うなずきあいづちが、なんか不自然になっちゃうんです」と。
「頑張ってやってみるんだけど、どうもおかしな感じになってしまう。自然にできない」と。
これは傾聴あるあるなんですね。
なぜ不自然に感じてしまうのか?
理由は2つあります。
まず1つめは、
そもそも慣れていないからです。
今までうなずきやあいづちを意識してやったことのない人が、スキルとしてやろうとしているのですから不自然になるのは当たり前です。
だから「不自然でおかしい」ではなく、
「不自然なのは当たり前」と思って練習するといいと思います。
そして2つめは、
うなずきやあいづちを、頭で考えて「入れよう」としているからなんですね。
ここが今回のテーマです。
うなずきやあいづちを「入れなければ」と、頭で考えながらタイミングを見計らってやっている。
そうすると、ぎこちなくて、不自然な感じになってしまうんですね。
これも練習を重ねていけば、だんだん自然にできるようになっていきますが
ただ頑張ればいいのではなく、何に意識を向けて練習するのか?が大事なのです。
それは何かというと、
相手に合わせるようにやる、ということ。
専門用語でペーシングといいます。
相手の話すスピード、語調、テンション
それらに合わせるように、うなずきやあいづちをします。
じつは、そうやって自分を相手に合わせることで、その人の気持ちも感じ取りやすくなるんですね。
これができるようになると、
頭で考えて「入れる」あいづちから
考えなくても自分の中から自然と「出てくる」あいづちに変わります。
なんて入れようかな、と考えるのではなく
相手の話をしっかり聴いて
「そうなんだ」と思ったら「ああ、そうなんだ」と出る。
自分が本当にそうなんだ、と思うから自然なあいづちになるわけです。
ということで
あいづちを「入れよう」とするよりも
自然と「出てくる」あいづちになるように練習をすると傾聴は上達します。
よかったらやってみてください。