【意外】要約は「しよう」としない方がいい

今回はすでに傾聴を学んだことのある方
あるいは、いま学んでいる方に向けてお話をしていきます。

テーマは「要約」についてです。

相手の話を聴いたあと
その内容を要約して返す、という技法を
ご存じの方も多いと思います。

これをとくに
否定するものではないのですが
あなたはこんな経験はないでしょうか?

話しの内容、相手の使った言葉を
全部覚えておかないと要約できない。
だから覚えるのにいつも必死だ。

いかがでしょうか?
じつはこれは私の経験でもあるんですね。

覚えておかなければ要約できない
と、いつも頭をフル回転させながら
聴いていたように思います。

そしていざ要約しようとすると
これで合ってるかな、と気になったり
なんか作られたような、棒読みのような
不自然な感じになっていました。

傾聴は本来、
相手の気持ちに寄り添い、支え、
わかろうとすることを目的に聴きます。

要約はそれを支えるスキルのひとつですが
いつのまにか要約を上手にすることが
目的になってしまっていて

気持ちに寄り添うとか
わかろうとすることが
本当にできていたのかというと
ちょっとどうかな、と思います。

では、どうすればいいのでしょうか?

私は今は「要約しよう」とはしていません。

「しよう」とすると
頭で考えながら聴くことになるからです。
それでは相手の気持ちはわかりません。

気持ちというのは心で感じることです。
つまり基本に戻る。

自分はなにを感じているか?

そこに意識を向けて聴いていると
自分の心がなにかを感じて
動く瞬間があるんですね。

それを感じさせてくれた
この人が使った言葉はなんだろう?

ああ、こういう言葉なんだ
こういうふうに思ってらっしゃるんだ

と心に刻んでいく。
というより、そこが強く印象に残るんですね。

それを相手の言葉そのままでくり返したり
伝え返しをする。

とにかく心で感じるのが先で
その結果として
要約のようになる、という感じでしょうか。

人は要約してもらったから
気持ちがわかってもらえた、とは感じません。

あなたが心から受容と共感をもって
わかろう、感じようとするからこそ

相手は
「ああ、本当にわかってもらえた」
と思えるのです。

ですので
要約って大変だ
要約しようとすると焦る
不自然になる、という方は

要約「しよう」とするのを
やめてみるのはいかがでしょうか?

してはいけない、ということではなく
まずは感じることに集中して聴いてみましょう
という話です。

 

 

ご案内

傾聴1日講座® 基礎/実用

傾聴の基礎知識から具体的な技術までしっかりと、実践的に身につけたい方におすすめです。

※ 初心者の方にもわかりやすく、経験者は今までの学びをより深められる内容です
※ 基礎/実用ともに各1日

日程・詳細

LINEオープンチャット(無料)

✅ 傾聴コラム、ブログ更新、講座のお知らせなど、不定期でお届けいたします。

登録者プレゼント
『セルフチェックでわかる傾聴力診断』シート

いますぐ登録