「どうしたら人の話が聴けるようになりますか?」
というご質問をよくいただきます。
これは知識やスキルが身につけば、ある程度は聴けるようになるんですね。
けれど実際は、それだけでは絶対に聴き上手にはなれません。
なぜなら知識を使うのもスキルを使うのも「私」というひとり人間だからです。
例えば、
- 余裕がないとき
- 心配ごとがあるとき
- イライラしているとき、など
自分の心が落ち着いていないときに聴こうとしても、人の話はなかなか聴けないですよね。
また、相手の意見に賛成できないときも聴きにくいかもしれません。
それは知識やスキルがあるなしは関係がなく自分自身をどう取り扱うか?どのくらい自分をわかっているか?が大きく関係しています。
そこを知識やスキルと合わせてトレーニングしていくと必然的に聴けるようになっていくんですね。
何をトレーニングするの?
結論からいうと「自分への傾聴力」です。
人に傾聴したかったら、自分にも傾聴できるようになることが必須なんですね。
なぜなら自分に傾聴できると、人に対しても傾聴しやすくなるからです。
昔、私はまったく傾聴ができませんでした。
けれど自分に傾聴できるようになったら、人の話もらくに聴けるようになっていったのです。
自分への傾聴とは、自分の心の声を聴いて
自分に対して受容的、共感的態度で接するということ。
つまり「自分が自分のよき理解者になる」ということです。
例えば、何か大きな失敗をして落ち込んでいるとします。
そんなとき、
「もっとちゃんとしろ!」と自分を叱ったり
「私なんてダメだ…」と否定したりせずに
「あのときはあれが精いっぱいだったよね」
「それがベストだと思ったんだからしょうがないよ」
「よく頑張った」
などと自分を受け止め、支えます。
自分をわかってあげられると、人にも同じことができるようになっていくのですね。
人の気持ちをわかりたいなら、まず自分自身の気持ちをわかろうとしていくことがとても大切です。
知識やスキルも大事です。
けれどそれ以上に、聴く人が自分に傾聴し、自分をわかってあげられるようになればなるほど、本当の意味で相手の話も聴けるようになっていくんですね。
自分への傾聴の8つのメリット
ちなみに、自分への傾聴ができるようになるとどんなメリットがあるのか?
大まかに8つご紹介しますね。
- 自分の気持ちに正直に行動できるようになる
- 何か決断するときに、自分が本当に求めていることがわかる
- 気がかりや心配事と、ほどよい距離が取れて、くよくよ引きずらない、悩みに飲み込まれにくくなる
- 心身の健康度が高くなる
- 自分を大切にできるようになる
- 自分の本当の気持ちに気づけるようになる
- 自分を尊重できるようになっていく
- 人の話が聴けるようになる
私が傾聴を学ぼうと思ったのは、人の話を聴けるようになりたい!というのが動機でした。
けれど学べば学ぶほど、私自身がらくに生きられるようになっていったんですね。
それは自分へ傾聴することを知ったからです。
”らくになる傾聴” を身につけたい方は、よかったら「傾聴1日講座」にお越しください。
人への傾聴だけでなく、自分への傾聴のこつもお伝えしています。