「気持ちに寄り添う」の定義

さて今回は
「気持ちに寄り添う」ということについて
考えていきたいと思います。

「相手の気持ちに寄り添いましょう」
「寄り添うように聴きましょう」

とよく言います。

これをお聴きのあなたも
「寄り添うって大事だよね」と
感じていらっしゃるのではないでしょうか。

では、
「寄り添うとはどういうことですか?」
と言われたら、明確に答えられるでしょうか?

「寄り添うように聴いてください」と言われて
具体的にどうしたらいいかわかりますか?

寄り添うって
とても抽象的な表現なんですよね。

感覚としてはなんとなく
わかるような気もするけれど
傾聴を練習するときには
“なんとなく”では練習になりません。

寄り添うとは何をすることなのか。
または、何をしないことなのか。

これがはっきりしないと
何をやっているのかわからないし
練習のしようがないんです。

ということで
気持ちに寄り添う、をひとことで言うとこれです。

『その人の気持のそばにいること』

具体的には、受容と共感です。

ただそのままを受け止め
否定も肯定もしません。

「そうですよね」という
同意や同調、賛成もしません。

「大丈夫ですよ」と励まさないし
「すごいですね」とほめないし、叱りもしない。

自分の価値観に照らし合わせて
よい・悪いと判断せず

ただそのまま
「あなたは今そういう気持ちなんだね」
と受け止めます。

そして同時に、相手の気持ちを
相手と一緒に感じようとしていきます。

「この方にとっては本当にそうなんだ」
と心から感じられるところまで
丁寧に丁寧に耳を傾けていきます。

話の内容を分析したり、
頭で理解しようとしません。

また、自分が納得できるかどうかも
関係ありません。

ただただ、
その人が感じている気持ちのそばにいる。

これが「気持ちに寄り添う」ということです。


でも寄り添っていることが
相手に伝わっていないと意味がないですよね。

無言だと「本当に聴いてるの?」
と言われかねません。

そこで傾聴の基本スキルである
うなずき、あいづち、くり返しです。

ただ黙って耳を傾けているだけでは
寄り添ったことになりません。
それをちゃんと示すことが大切なんですね。

うなずき、あいづち、くり返しについては
過去の収録でいくつかお話ししていますので
よかったら聴いてみてください。

 

 

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