「くり返し」はただのおうむ返しではない

今回は傾聴の基本スキル「くり返し」
についてお話をしていきます。

くり返しとは、
相手が使った言葉を抜き取って
そのままくり返すというスキルです。

一般的に
おうむ返しと言われることもありますが
厳密に言うとちょっと違います。

けっして、間違いだというつもりは
ありませんが

ただ相手の言葉を抜き取って
なんでもかんでもくり返せばいい
というものではないのですね。

おうむ返しののオウムは
返す言葉を選びませんよね。

聞こえてきた言葉を
そのままくり返しているだけです。

では傾聴のくり返しは何かというと
どこをくり返すのかを
ちゃんと決めて返しているんですね。

ひとことで言うと
気持ちや感情を表すワードです。
事実、事柄は基本的にはくり返しません。

あなたが相手の話を聴きながら
その人の気持ちや思いに触れて、

ああ、この人はこういう気持ちなんだなぁ。
だからこういう言葉が出てくるんだなぁ。

と、自分の心に触れたところ、
感じたところをくり返すのです。

相手が「悲しい」と言ったから
「悲しいんですね」と
くり返すのではありません。

それは頭で言葉を理解しているだけです。

あなたが悲しいと感じるから
くり返す言葉が出てくるのです。

この違い、伝わっているでしょうか?

ただし、感じ方には種類があって
同感という感じ方と
共感という感じ方があります。

傾聴は共感です。

つまり、くり返しは
あなたが共感で感じた
相手の気持ちのワードをくり返します。

くり返しは共感ありきです。
感じる、ということがとても大切です。

では、感じられる自分になるためには
どうしたらいいのかというと
これはトレーニングなんですね。

ふだんから
自分は何を感じているのか
あるいは、何を感じていないのか
自分を見つめる目を養っていきます。

常に自分の心に興味をもつ、ということです。

だけど
意外と自分ひとりではやりにくかったり
感じるってどういうことかよくわからない、という方もいます。

そういった方には
「深い共感ワークショップ」という
共感で感じるトレーニングをする講座もやっていますので
よかったら参加してみてください。

次回は、4月18日(月)にオンラインで開催します。

 

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