吐き出させることを目的にしない

気持ちは吐き出したらスッキリする
話せばラクになる、とよく言いますよね。

けれども
そう言われて思い切って打ち明けたら
かえって辛くなってしまった…
という話を先日耳にしました。

最初は「うんうん」と
聴いてくれていたそうなんですが

いろいろと質問されて
「まるで事情聴取をされているようだった」
と、そんなふうにおっしゃっていました。

その方は
せっかく相手が聴くよと言ってくれたんだから…と、
律儀に質問に答えていたそうなんですが

終わってみたら
あまり話したくないことも言わされた
という感覚が残ったそうです。

たしかに
吐き出せばスッキリするとよく言います。

カタルシス効果といいますが
注意したいのは
ただ吐き出させればいい
というわけではないんですね。

そこにはやはり
聴く側の受け止めが必要になります。

ただうなずいたり、あいづちをして
相手に話をしてもらえばいいのではなく

大事なのは
気持ちに寄り添ったり、支えたり
相手をわかろうという姿勢で
関われているかどうかです。

話したくなさそうな感じなら
話したくないというその気持ちに
寄り添います。

聞き出そうとあれこれ質問をして
話させるようとすることは、
相手の気持ちの無視になります。

こちらとしてはよかれと思ってやったことが
結果、相手を傷つけてしまったら
それはとても残念ですよね。

相手のために何かしてあげたい
と思うことは私もありますが

それが自己満足になっていないか?
スッキリした顔を見たいのは私のほうじゃないだろうか?
役に立っているという感覚を感じたいのではないだろうか?

と、いつも自問自答しています。

すると、意外と
自分の願望のためにしようとしている
こともあるんですよね。

話がズレましたが
傾聴の目的は吐き出させたり
スッキリさせることではありません。

結果としてスッキリすることはありますが
目的は、相手に寄り添う、支える、気持ちをわかろうと聴くことです。

役に立ちたいという思いも
当然おありでしょうが

聴き上手を目指すのであれば
何のために聴くのか?という
傾聴の目的は明確に
ブレずに持っておいた方がいいですね。

そうするとじつは不思議なことに
結果として役に立っていた!
ということも起こりうるんですね。

 

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