傾聴が苦手な人へ。共感を自然に生む聴き方のコツとは?

さっそくですが、あなたは「共感しよう」と思いながら相手の話を聴いていませんか?

実は、その「共感しよう」という気持ちが、かえって傾聴を難しくしているかもしれません。

そこで今回は、

  •  共感を無理にしようとすると何が起きるのか
  •  共感が自然に生まれるプロセスとは?
  •  傾聴を楽にするための具体的なコツ

これらを、実例を交えながらお伝えします。

1.共感を「しよう」とすると何が起きる?

たとえば、同僚や友人が「最近仕事がうまくいかなくて」と話しているとします。

このとき、こんなふうに考えたことありませんか?

  •  「どの部分に共感すればいいんだろう?」
  •  「なんて言えば、相手に共感が伝わるかな?」

けれど、このように頭で考えながら聴いていると、話に集中できず、相手の言葉が耳に入ってこなくなることがあります。

つまり、共感を「しよう」とすることが、かえって相手を理解する妨げになっているのです。

2.共感は「結果」として生まれるプロセス

では、共感はどのように生まれるのでしょうか?

共感は「しよう」としてするものではなく、相手の言葉を受け止めながら、

「この人はいま、どんな気持ちで話しているんだろう?」

と興味を持つ中で生まれるます。

たとえば、同僚が「最近、ミスばかりで自信がなくなってきた」と話しているとします。

このとき、このような応答をしてみてください。

  •  「そう…ミスばかりで、自信がなくなってきた」

一見すると、ただ言葉をくり返しているだけに見えますが、実はここには大事な意味が含まれています。

それは、

  •  「あなたの気持ちを私は正しく理解していますか?」
  •  「もし違うなら、教えてください。」

という確認のメッセージです。

こうした応答をくり返すことで、相手への理解が深まっていきます。

相手を理解しようとしていくこの一連のプロセスが「共感」である、と言っても過言ではありません。

3.自分の感情と相手の話を分けて聴く

もう一つ、傾聴のコツとして大切なのが、「相手の話」と「自分の感情」を分けて聴くことです。

たとえば、パートナーが「今日は疲れて何もやる気が起きない」と言ったとします。

このとき、「私だって忙しいのに」とか「なんだか怠けているように感じる」と、自分の感情が湧いてくることもありますよね。

けれど、その感情を相手の話に混ぜ込んでしまうと、相手の気持ちを正しく受け取れなくなってしまいます。

このようなときは、「これは私自身の気持ちだな」と気づき、それをちょっと置いて、相手の話に集中してみてください。

でもそうは言っても、「それが難しいです!」と思う方もいますよね。

ポイントは、その気持ちを無理に抑え込もうとしないことです。

「あ、今こんな気持ちがあるんだな」と認識するだけで大丈夫。

すると、不思議とその感情に引きずられることが少なくなり、相手の話に集中しやすくなります。

さらに、「私はこの人の話をちゃんと理解したい」という意識に目を向けると、自然と相手の言葉にフォーカスできるようになっていきます。

4.まとめ:共感を「しよう」としないからこそ深まる理解

共感とは、無理に「しよう」とするものではありません。

「この人をもっと知りたい」「理解したい」という気持ちを持ちながら話を聴くと、自然と共感の状態が生まれていきます。

そして、共感は一度で終わるものではなく、相手の言葉に応答し続けるプロセスの中で深まっていきます。

傾聴をもっと楽にするためにも、無理せず、相手に興味を持ちながら耳を傾けてみてくださいね。

 

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