今回は「質問は何のためにするの?」というお話です。
最後まで聴いていただくと、傾聴の質問とは何か?何のために質問をするのかがわかります。
また、以下の記事も参考になるので、よかったらご覧ください。
たとえば、こんな質問をいただくことがあります。
「自由に話をしてもらうには、いろいろ質問したらいいんですよね?」
たしかにその通りですね。
自由に、たくさん話してもらえるように、相手に興味をもって積極的に質問をする。
これもコミュニケーションスキルのひとつです。
ただ傾聴の質問の目的とは少し違います。
相手が自由に話せるかどうかももちろん大切ですが、それは結果のひとつであって、傾聴の目的ではありません。
傾聴の目的は、相手の気持ちに寄り添う、支える、そのままを理解しようとすることです。
聴き手であるあなたが、相手の気持ちをわかりたい、寄り添いたいと思ったら質問するんですね。
そのためにどんな質問をするのかというと、一例ですが、こんな感じです。
「そのときどう思われました?」と直接的な思いを訊ねたり
相手の方が「たぶんそうです」と言ったら
「そう、たぶん…というと?」と訊ねたりします。
その人が感じている気持ちは何か?を知るためだったり、
その人にとっての意味や価値を明らかにするために質問をします。
もちろん、どんな答えが返ってきても否定も肯定もせず、
「なるほど、そう感じたんですね」と受容の態度でしっかりと思いを受け止めます。
その結果として、相手は安心して話せるようになっていきます。
ということで、
「自由に話をしてもらうには、いろいろ質問したらいいんですよね?」
というご質問の答えは、傾聴の目的の面で言うと、いまお話してきた内容になりますが
もし私が傾聴で応答するとしたら、こんな感じです。
「今それを訊きたくなったのは、何かおありなんですか?」
あるいは
「どのような思いから訊ねたくなったのでしょうか?」
のように、質問された方の思いやわけもあわせて訊ねます。
そしてしっかりとその思いも受け止めて、支えます。