傾聴は相手をわかりたい
理解したい、と思って聴きますが
相手の話の何を理解しようと聴けばいいのか?ということで
傾聴の場合は「これです!」というのが
明確にあるので、今日はそれをお話ししたいと思います。
最後まで読んでいただくと
人の話を聴くとき、
「何に」耳を傾けて聴けばいいのか迷わなくなります。
それではさっそくいきましょう。
話の聴き方、理解の仕方は大きく分けて
2つあります。
1.事柄を理解しようとする聴き方
2.気持ちを理解しようとする聴き方
結論から言うと
傾聴は気持ちを理解しようとする聴き方なんですね。
それを説明するときに
事柄の理解とは何か?というのを
合わせてお話しすると伝わりやすいかな、と思うので
まずは事柄の理解についてお話しします。
事柄とは、事実のことです。
その人の置かれている環境や状況だったり
いつどこで誰が何をどうした
というような、事実に耳を向け
理解しようとする聴き方です。
たとえば、誰かがこのように言ったとします。
「うちの子、急に学校に行きたくないって…泣きながら私に言ってきたんです」
このとき、聴く人が
こんなふうに思ったとしましょう。
あるいは、質問したとします。
・子どもって何歳なんだろう?
・いじめでもあったのかな?
・行きたくないって、いつ言われたんだろう?
このように、話の背景とか事実関係を知りたい
と思って耳を傾けるのは
事柄を理解しようとする聴き方です。
では、傾聴の気持ちを理解しようとする聴き方とはどんな感じかというと
「うちの子、急に学校に行きたくないって…泣きながら私に言ってきたんです」
と言われたたら
・それをいま私に話したくなったのはなんでだろう?
・子どもに泣きながら言われて、そのときどう思ったんだろう?
・今はどう感じているんだろう?
と、話し手の気持ちに耳を傾け
言わんとしていることをわかりたい
と思って聴く聴き方です。
傾聴は気持ちにフォーカスします。
だけど勘違いしてほしくないのは
事実、つまり事柄の理解がいけないということではありません。
傾聴は気持ちを理解したい
理解しようとする聴き方、というだけです。
ですので、もし傾聴を身につけたい
上達したいと思うのであれば
気持ちに耳を傾けて聴いてみてください。
それからひとつ補足しますと
事柄がわからなくても
相手の気持ちを理解しようとすることはできます。
自分がそれを知っているか、知らないかは
関係がありません。
というのは、話をしている人は
何をわかってほしいのでしょうか?
事柄、事実関係でしょうか?
私は、相手にわかってほしいのは
気持ちだと思うんですね。
ですので聴く人は、その事柄について
この方はどう思っているのか?
どう感じているのか?
そこに一生懸命耳を傾けて聴く。
そういう聴き方ができるのが
傾聴だと思っています。